虚々実々日記

これは僕(古藤)が日々感じていること、考えていること、体験したことを日記風にまとめたものです。
一部フィクションもありますが、概ね晴れるでしょう。

先日、堺市の商工会の方とお酒を飲む機会があった。
といっても、偶然、飲み屋で隣り合っただけの話だが。

馴染みの店で一人で飲んでいると、
「この店は何がおいしいですか?」と聞かれたので、
「何もおいしいものはありません。従って、ダイエット
には最適です」と教えてあげたら意気投合したのである。

堺は鎌倉から室町にかけて、倉庫業や海運業などの豪商達が
集まり自治都市として繁栄していた。しかし、今や何も見るべき
ものが無い。何かイベントでもやって人を集めたいとお悩みであった。

「堺ゆかりの人には千利休や与謝野晶子、坂田三吉なんかもいます」
「そう、それですよ」
「はぁ?」
「サンキチギビングデイをやりましょう。あるでしょ、アメリカの
 感謝祭、サンクスギビングデイ。あれの日本版です。
 将棋の坂田三吉に感謝する、サンキチギビングデイをやるんです」
「具体的には?」むっとした口調で言われた。

「すみません。ただの思いつきだけで・・・。」

ビールをぐっとあおる。しばし、沈黙が流れる。

「ザビエル公園というフランシスコ・ザビエルゆかりの場所も
あるんです」

「それ、それ。日本の奇祭『ザビエル祭り』をやりましょう」
「え、・・・具体的には?」今度は喰いついてきた。

「参加する市民が全員、髪の毛をザビエルのようにして町を
練り歩くんです。ほら、頭のてっぺんを円形に剃るやつ」

「ぷっ、それ、おもろいです」

「そうでしょ。老いも若きも、ザビエル髪にして
大行進を行う訳です。TV局も取材にきますよ。
それに、この日だけはハゲが優越感を
もてるんです。なんせ、天然ですからね」

「ハハハハハ、お腹痛い、絵が浮かぶ。
おもろい」

堺の人はかけた眼鏡が曇るほど笑い転げていた。

・・・サンキチギビングデイと何処がちゃうねん。
と私は心の中で呟きながら、
グビリとビールを飲んだ。

お前も、ザビエルやんか

株式会社リンクアップ様掲載文より転用
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